騒音計を構成する機器の混同と適合
William Egan
29 Nov 2010
騒音計の規格を満たすことは、想像以上に困難なものです。その詳細をWilliam Eganが解説します。
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Technology
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すべての騒音計と騒音分析器は3つの要素、マイクロホン、表示部を含む測定システム、音響校正器から成り立っています。近年の騒音計測装置は、通常、国際規格BS EN(IEC) 61672-1(2003)が定義する性能を満たすように設計されているため、異なる装置を使っていてもその測定結果を比較することができます。
多くの騒音測定の規格は、測定を実施する際に必要とされる騒音計のグレードを規定しています。例えばBS ISO 20906(2009)‘Acoustics – unattended monitoring of aircraft sound in the vicinity of airports’(音響-空港周辺の航空機騒音の無人監視)では、各測定チャンネルはBS EN 61672-1のクラス1に適合していることを要求しています。
どの製造業者の測定器であっても同様の騒音測定を行えるように設計されていますが、測定システムの一部を異なる製造業者のものと交換することの危険性に注意する必要があります。さらに、屋外での騒音計測の際にも特定の機器が規格に準拠していると思い込んでしまうことでも、間違った計測が行われてしまうことになります。 騒音計規格
最初の騒音計規格は1970年から80年代にさかのぼります。測定器の寿命が長いため、その時代からいまだに利用されている騒音計も多くあります。これらの規格は現場用の精密級(Type 1)または普通級(Type 2)測定器について言及していましたが、それらに加え、研究室級(Type 0)と簡易級(Type 3)測定器も明記されていました。
これらの古い規格は、2003年に現在のBS EN 61672第1部(仕様)および第2部(型式評価)に更新され、さらに2006年には第3部(定期試験)が追加されました。新しい規格では、元の4つの等級からクラス1とクラス2の2つの等級に変更されました。古くからある規格の更新版の中には、例えばBS 5228 第1部(2009)のように、誤って表記しているものがあるため、注意が必要です。
第1部
騒音計規格の第1部は、クラス1およびクラス2の仕様を非常に詳細に記述しており、主にその製造業者の興味を引くものです。しかし、このような測定器のユーザーが気をつけるべきポイントもいくつかあります。
1 – マイクロホン
「・・・サウンドレベルメータがクラス1又はクラス2に適合するためのマイクロホンの形式を取扱説明書に記載する。・・・」(5.1.6節)
付属品以外の似たようなマイクロホンでも騒音計と組み合わせて使えると、ユーザーが安直に考えてしまうことは珍しいことではありません。著者が知る限り、騒音計の特定の機種に使うことができるマイクロホンは1つしかありません。それは、「型式評価(Pattern Evaluation、規格の第2部を参照)」を得るには費用と手間がかかり、適切なマイクロホンを各種提供することが非現実的であるためです。このBS EN 61672 第1部(仕様)はマイクロホンを含む機器全体としての騒音計の性能を規定しています。
つまり、規格のクラス1またはクラス2に確実に適合する測定結果を望むなら、製造業者から納入時に提供されたマイクロホンか、置き換えた場合でもまったく同一タイプのマイクロホンを確実に測定器に取り付けなければなりません。
2 - 音響校正器
「サウンドレベルメータが正確な値を指示していることを点検及び維持するため用いる音響校正器の、少なくとも一つの形式を取扱説明書に記載する。」(5.2.1節)
製造業者が測定器と共に利用できる校正器を自社製品レンジに持つことはもっともらしいことで、理由もはっきりしています。製造業者がハンドブックに表記しているものとは違う音響校正器を使用することには数多くの落とし穴があるため、そのような校正器を使用してはいけません。
Acoustics Bulletin 2009年March/April号のRichard Tyler氏の記事、「Coupling an acoustic calibrator to a sound level meter(騒音計と音響校正器の組合せ)」ではこの問題を詳述しています。同氏のアドバイス、「製造業者Aの音響校正器に製造業者Bのアダプタをつけて製造業者Cのマイクロホン/騒音計の校正をすることは、大幅な誤差を作る結果になるので、絶対に行うべきではない。」に従うべきです。 3 - ウィンドスクリーン
ウィンドスクリーン:「サウンドレベルメータの製造業者が推奨又は供給し、マイクロホンを囲む、ウィンドスクリーン、防水装置又は付属品のサウンドレベルメータの関連する特性への、風のないときの影響の公称値(中略)、その付属品を装着したときに、そのサウンドレベルメータがクラス1又はクラス2の仕様のいずれかに適合できるか否かも記載する。」(9.2.6節)
正しい型番やサイズのウィンドスクリーンを騒音計に使用することが重要なのは、明らかです。
第2部:第1部の確認
第2部には、第1部に書かれている全ての仕様に適合しているかどうかを検証するための「型式評価試験」を規定しています。この評価試験では、少なくとも3台の騒音計を、たとえばドイツPTBなどの独立した音響試験研究所に試験実施のために提出しなければなりません。
この手続きにより、どの計測器を購入しても、第1部(仕様)に記述された多くの要求事項を全て十分に満たしていることが保証されます。
それ以外に、製造業者の主張が正しいとユーザーが信じるという方法もありますが、Acoustics Bulletin 2010年 March/April号のLiz Brueck氏(HSE)の論文にあるように、いつも信じられるというわけではありません。この記事には、「現場校正の後であっても、応答特性が規格の許容値から15 dB以上ずれていることもあり得る」と述べられています。
主要な騒音計製造業者の多くは、この型式評価のために新規や改良版の測定器を提出していますが、使おうとしている計測システム全体が認証されていることを確認するのは価値あることです。これは、騒音計に気象保護マイクロホンシステムを組み合わせて利用される屋外騒音測定の場合に特にあてはまります。
騒音計と標準付属のウィンドスクリーンの組み合わせでは、仕様を確認するための型式評価を問題なく通過するかもしれません。しかし、マイクロホンの気象保護システムを含む構成の場合には、その認証を受けていないことがよくあります。心当たりがある場合は、製造業者に確認するか、PTBのウェブサイトに多数掲載されている認定書を確認することができます。
以上をまとめると、以下のように言えます。もし間違いなく関連規格に準拠した計測結果を、2度目の測定が許されない状況で出さなければならないならば、屋外マイクロホン保護システムを含む使用予定の機器が最新の規格(クラス1またはクラス2)に準拠し、システム全体として型式承認を得ていることが必要となります。
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| 騒音計と屋外マイクロホンシステムの型式評価証明書。これは、騒音計とその屋外マイクロホンの両方がクラス1機器の要求を満たし、この構成において適切な結果を提供することを保証します |
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