Airbusにおけるサーフェスマイクロホンの性能の実証試験
01 Sep 2007
Airbus社はフランスToulouseを本拠地として、設計製造工場をフランス、ドイツ、イギリスおよびスペインに持つグローバルカンパニーです。Airbus社を構成する様々な事業体間の協力関係は1920年代へさかのぼります。1969年のパリ航空ショーで披露されたAirbus最初の航空機であるA300Bは、世界で初めてのワイドボディーツインジェット機でした。そしてA300Bは226人の乗客を快適に運ぶことができました。
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Aerospace | Case Study
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それから30数年後の現在、525人もの乗客を運ぶことができる、世界で最も大きい民間機であるA380がサービスを開始する予定です。A380はAirbus社の革新的で知的な設計に対する公約におけるもう一つの証拠です。そして、Airbus社は新しいトランスデューサの開発を依頼するためにブリュエル・ケアーを訪れました。そのトランスデューサとは、飛行テスト中に、従来のマイクロホン/プリアンプを組み合わせてはフラッシュマウントができず、不要なサイドエフェクトを及ぼすような限られた空間において、いつでも音圧の測定ができるものです。
複数のプロトタイプに対しAirbus社で厳密な試験が行われたことで、4948 型 サーフェスマイクロホンが誕生しました。4948型は、航空宇宙分野向けに特別に165 dBまで測定できるように設計された、フラット、小型、頑丈、高精度かつ安定したマイクロホンです。検証試験によって、洗浄剤による除氷、乱流、あられ、雨、高gレベル、温度範囲 -50°C ~100°C 、標高30000フィートにおけるマッハ 0.8の飛行などを含む、飛行中の航空機外部に取り付けられたトランスデューサに対するすべての要求仕様に、サーフェスマイクロホンが耐えられることができることが証明されました。
開発後数年間が経過しましたが、公約に忠実に、Airbus社は飛行試験プログラムにおいて、サーフェスマイクロホンを使いつづけています。
飛ぶための設計
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| 図をクリックして拡大 | | 上および右:飛行試験のためにAirbus機主翼に取り付けられたサーフェスマイクロホン |
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飛行試験はAirbus社のToulouse試験場で行われました。航空機の設計および性能特性を実証するために、ここにある様々な学術および設計研究所はプロトタイプを提出します。個々の設計チームがどこに試験センサーを設置するのかを含めて試験基準を決定します。そしてToulouseの試験エンジニアは使用するセンサーの種類と共に、試験方法およびパラメータを決定します。
数千もの設計パラメータを監視するために、Airbus社は15000以上の様々なトランスデューサ(音響、振動など)を持っています。音響トランスデューサは機内音、機外音を含む様々なアプリケーションで使われています。Airbus社が所有している200個のサーフェスマイクロホンは、強固でダイナミックレンジが広く、取り付けにおける柔軟性があるため、特に音響耐久試験に適しています。
音響耐久試験では音響応力条件における弱点についての部品の材料特性を調査します。その結果から設計者は最適な材料を選択し、航空機の安全性を保障するための、個々の部品のライフサイクルを決定します。Toulouse試験場では、定期的に音響耐久試験を実施するために、航空機系列につき1つのモデルをいつでも用意しています。
試験セットアップ
音響耐久の試験をするために構造物の表面にサーフェスマイクロホンを設置します。その設置場所には、以前は形状、アクセス性あるいは安全性の問題で設置できなかったような位置が含まれます。燃料タンクやその他の注意を要する部品の表面でさえマイクロホン設置のために穴を開けることはないため、人的危険や部品の欠落のリスクなしに測定できます。
リーディングエッジのような曲率表面に対しては、エンジニアが曲率形状に形を合わせた特注「グローブ」にマイクロホンを挿し込み、工業用接着剤でその「グローブ」を取り付けます。A380モデルでは、音響耐久試験時に少なくとも60個のサーフェスマイクロホンが機体外部に取り付けられます。マイクロホンの超平面設計と空力学的な取り付けにより、気流の影響が最小限に押さえられ、その結果測定回数も最小限に押さえられます。
メタルテープでケーブルを固定し、データレコーダあるいはデータ取込装置に接続します。そして航空機は最大高度(40,000フィート) を飛行します。そのとき、気温は-55℃まで下がります。飛行中に構造表面音圧についての騒音レベル測定が行われます。また、比較用に室内音圧の参照測定も同時に行われます。 遠隔測定によって、これらのデータは後日の試験用またはリアルタイム処理用に記録されます。一般的な騒音の周波数は6 kHz周辺です。
コックピット内など、航空機内で測定する必要がある場合は、飛行中に試験設定の変更ができ、新しい測定を行う場合にも着陸する必要はなく、試験によっては数週間の作業が必要だった試験期間を短縮できます。試験研究室の外部にあるチームでは、ピーク抽出をメインとした実際のデータ解析を行います。
精度と品質
測定精度を保証するために、実際に航空機に取り付ける前に研究室ですべてのサーフェスマイクロホンの感度と周波数応答の校正を行います。そしてサーフェスマイクロホンを取り付けた後はピストンホンでチェックします。飛行試験後、追加の校正チェックをするためにマイクロホンが研究室に戻されます。このルーチンによって、測定精度の検証、測定の失敗または不正確な測定による誤差コストを最小にします。
サーフェスマイクロホンの開発初期段階から、市場と会社の期待だけでなく顧客満足度を考慮に入れた、設計、試験および音響振動ソリューションにおけるAirbus社の意思決定が行われました。
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