PowerJetはロシアOAO NPO SaturnとフランスSnecma (SAFRANグループ)との合弁事業として立ち上げられ、新型SaM146ターボファンエンジンを設計、完成させました。同エンジンはSukhoi Civil Aircraft CompanyのSuperjet 100シリーズ用エンジンとして採用されました。Superjet 100はボーイングからのコンサルタント支援を受け、Alenia Aeronautica(イタリア)とともに開発された中距離用飛行機です。
この設計は環境に配慮したものとなっています。この新型エンジンは、現在、そして将来的にも規制を満たすことを目標とし、最先端エコ技術を用いて最も厳しい騒音と燃費の規格を実現するべきものです。
騒音ほど物議をかもす航空機関連の問題はありません。騒音は空港近隣で生活したり、働いたりする多くの人々にとって最も重要な環境問題です。それゆえにPowerJetのようなエンジンメーカーは環境への悪影響を無くし、客室内の快適性を向上させるために多大な努力を払っています。
個々の飛行機からの騒音レベルはFederal Aviation Regulations (FAR) Part 36とConvention on International Civil AviationOrganization (ICAO) Annex 16の騒音規制要求によって制限されています。NPO SaturnとSnecmaは新エンジンの騒音規制対策としてブリュエル・ケアーを選択しました。ブリュエル・ケアーがこれらの規制に合った最先端の騒音認証システムを持っていたからです。
PowerJet SaM146はリージョナルジェット用パワーソースとして設計されました。Snecmaがコアエンジン、コントロールシステム、変速機、エンジン統合システム、飛行試験を担当しています。NPO Saturnは低圧系部品とSukhoi Superjet 100へのエンジン搭載と騒音認証を含む地上試験を担当しています。
SnecmaとNPO SaturnはPoluevo(ロシア、Yaroslavl地区)に新しいオープンテストベンチを作りました。目的はSaM146だけでなくその他の各種認証試験のためです。このテストベンチはエンジンに対する1)性能試験、2)機能認証試験、3)騒音認証試験の3種類の試験をカバーすることができます。
エンジン騒音試験の目的は、型式認証において飛行中の飛行機最終形態において騒音レベルを予測し、ジェットノイズやファンノイズ、純音成分のようにエンジン特有な騒音の特徴を騒音シミュレーションソフトウェアに渡すことです。
ブリュエル・ケアーのStatic Engine Certification Test systemは据付状態のエンジン認証試験のためにデータ取得と解析を行います。原則的にこのシステムはCOTS(注:軍事や宇宙開発で民生品を利用すること)であり、エンジン騒音測定、解析の全てを網羅しています。データ取得にはブリュエル・ケアーのPULSEを使用します。また、リアルタイム処理およびポスト解析にはPULSEのLabShopを利用します。
このシステムはICAO Annex 16認証基準とFAR36(Refs 1 and 2)に基づく工業基準と評価方法をサポートしています。
このシステムは専用のソフトウェアを使用して、簡素化されたワークフローを提供することで、必要とされる操作を最大限の効率で実行できるようになっています。航空機騒音を評価するのによく使われるパラメータはEffective Perceived Noise Level (EPNL)でありEPN dBで示されます。これは耳によって知覚されたアノイアンス、純音成分を含むスペクトル、航空機騒音が測定位置でのピークから10dB減少するまでの時間に依存しています。
温度や湿度による音の減衰補正はARP866Aによります。
データの取り扱い方法
• 騒音認証を行うための測定解析ソフトウェアはワークステーションで実行されます。
• 検証用ワークステーションにユーザがリモートアクセスすることでライブデータと検証用データを比較、検証することが出来ます。
上記のようなセットを用いることで複雑な測定でも1度で正しいデータを取得することが出来ます。このケースでは、上限25kHzまで、77chのリアルタイム検証をマルチスクリーンで行うことも可能です。
事前にテンプレートを準備すれば、提出用レポートを自動作成することも可能です。