NVHプロジェクトのために早めの投資を

by Mark Allman-Ward, NoViSim Ltd.
04 May 2010

新規自動車開発プロジェクトには、その会社の役員、設計者、NVHエンジニアそして何よりも顧客の期待や要望に基づいたNVH開発のゴールが必要です。


Automotive | Case Study

NVH業務のほんの一部

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プロジェクトマネージャは、ベンチマーク車でも、オンロードシミュレータを使って、バーチャル車両の音を実際に自由に運転しながら評価することができます。

自動車メーカーの間で標準的に取られている方法は、NVH性能を10段階で主観的にランク付けし、このランキングをハードウェアの試験を通じて実証して、客観的で計測可能なターゲットを作り出すというものです。この従来の手法はこれまで十分に機能してきましたが、プロジェクトマネージャがターゲットを承認するよりも前の段階で、実物のプロトタイプが必要です。ですが、ターゲットを決定することはNVH業務の最終結果に過ぎず、これに至る業務の9割はターゲットをどのように達成するかという部分が占めます。プロジェクトの早期段階でターゲットを設定することができれば、車両開発における戦略的意思決定が下される前の、NVHタスクがまだ扱いやすいうちに、ターゲットの達成を目指した実業務を開始することが可能になります。

以前から知られてはいましたが近年のコンピュータの能力向上により現実のものとなった高度な聴感シミュレーション技術が登場したことで、今では意思決定を行うプロジェクトマネージャは、開発の早い段階であっても合成された音に基づいてNVHターゲットを承認することができるようになっています。たとえば、オンロードシミュレータを用いれば、特別な訓練をしなくても、仮想的な車両や、たとえベンチマーク車両の音でも、役員に実際の走行状況下で評価してもらうことが可能になります。それにより、実際のプロトタイプがなくても、自信を持ってNVHのターゲットを決定することができ、その結果、NVHチームはプロトタイプが使えるのを待って、最後の最後までその音のチューニングに苦労することなしに、NVH以外の開発と平行してターゲットの達成に集中できる機会を得ることができます。

NVHシミュレーション

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デスクトップシミュレータを使って、仮想シナリオ上を”走行”して選択した自動車の音を評価することで、NVHデータを包括的にインタラクティブに評価

ターゲット設定とその達成のためのコンポーネントやサブシステムの設計、構築に適したツールに、PULSE NVHシミュレータがあります。このシミュレータは車両の騒音振動を正確に再現し、現実に即したインタラクティブな環境で運転でき、そのブランドや顧客の期待にこたえる自動車の音を作り出すために用いられます。このシミュレータを使って、評価者は選択した車の音と振動を仮想シナリオ上を”運転”しながら体験することで、NVHデータをインタラクティブに評価します。提示刺激は、運転制御に対するユーザーのインプットとエンジン回転、車速、道路の路面状況などの変化に応じて決定されます。シミュレータは一般的な室内に設置され、評価者は標準的な車両ドライバーインタフェース - ハンドル、ペダル、ギヤシフトレバー/パドルの前に座るか、もしくは現実の環境下で走行する際には実車内に設置され、すでに実際の車両の音と振動が存在しているところに、ヘッドホンを用いて追加の聴感情報を付加します。官能評価試験やエンジニアリングを目的とした各種GUIが用意されており、評価者やエンジニアはリアルタイムにNVHデータを操作、体感することができます。

PULSE NVHシミュレータにより、音と振動に関して、実際の車を運転する場合と同じように物理信号を体感することですべての人が正しい判断を下すことができます。意思決定者は、その音が適切なのか?顧客が気づくか?価格に見合っているか?など確信を持って、判断することができます。NVHエンジニアはそれぞれの音源やコンポーネントの寄与をリアルもしくはバーチャルの車を走行中にリアルタイムに編集し、NVHを正しく認識をする唯一の方法であるインタラクティブな走行環境下で音(と振動)を評価することが可能です。さらに重要なことは、NVHエンジニアにとって、データ解釈の効率が飛躍的に向上することです。これは、あらゆる走行条件での音を、たくさんのグラフの用意に何週間もかけることなく、短時間に評価、理解することができ、創意工夫を凝らしてNVHソリューションを時間通りに提供することにより時間をかけることができるようになるためです。

日産テクニカルセンター ヨーロッパ

PULSE NVH車両シミュレータを使えば、誰もが音と振動を正しく判断することができます。

オンロードシミュレータは日産テクニカルセンター ヨーロッパとのプロジェクトにより開発され、仮想の車両の音を実際の道路上で、どのような路面であっても、走りながら評価できるようになりました。現在、”オンロード”や”デスクトップ”シミュレータは、実験的考えの検証段階で、新しいコンパクトカーを強化し、高い評価を得られるようなエキサイティングなサウンドを実現するために用いられています。

最近の同社の音に対する取り組みでは、そのサウンドは広く自然なものとして受け入れられました。そしてその結果として、コンセプトサウンドとして提案されたものは、その車に適切なものであり、そのサウンドを実現する手助けとなる投資や技術に対するあらゆる要求を検討すると、シニアプロジェクトマネージャの合意を得ることができました。

日産テクニカルセンター ヨーロッパのケーススタディ本文(英語)はこちら



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